冬に子供が罹り易い病気は?

インフルエンザなど重篤な感染症が流行する冬

子育てをしていて最も感染症に注意しなければいけないのが冬の季節です。
特にここ近年では毎年のように新型のインフルエンザウイルスが発症しており、少しの油断が重篤な感染症状を招いてしまうということもよくあります。

冬期間にインフルエンザウイルスが流行する理由は、気温が低下することで湿度が下がって空気が乾燥しがちになるという事と、季節的に体温が低下して人の免疫力が低くなってしまうからです。

健康な成人であっても冬の乾燥した空気の中では喉の痛みや不調を感じることも多いと思いますが、そうした喉の調子が悪い時にこそ悪質なウイルスが感染を拡大してきます。

子供の中でも特に2~4歳までの間の子供は非常にインフルエンザの罹患率が高く、季節になると小児科の待合室は幼い子どもで埋め尽くされるほどです。

予防をするためには流行する前に予防接種を受けることが推奨されますが、年々インフルエンザウイルスは新型化しており、予防接種をしたからといって絶対に罹患しなくなるという保証はありません。

冬期間はできるだけ保護者が子供の体調を気づかうようにし、発熱があった場合には速やかに小児科を受診するようにしましょう。

無理をして保育園などの施設に通わせてしまうと、そこから一気に感染が拡大して学級閉鎖ということにもなりかねません。

感染性胃腸炎も冬期に起こりがち

冬期に子供の間で感染が拡大しがちな病気として「感染性胃腸炎」があります。
感染性胃腸炎は、ロタウイルスやノロウイルス、アデノウイルス、サポウイルスと多数の病原菌が原因になるのが特徴です。

夏場の食品が腐敗しやすい時期ならともかく、なぜ冬期間に胃腸炎が流行するのかと疑問に思う所ですが、これにはちゃんとした理由があります。

すなわち冬期は体が冷えることにより内臓の機能も低下し、胃腸の活動が低下してしまうからです。
夏季に起こる胃腸炎の場合、原因は食品自体の腐敗や雑菌の繁殖によるケースが多いのですが、冬期の胃腸炎の場合はキッチンや食器などに付着したウイルスが食品を通して感染するということがほとんどです。

大人にとっても冬期間の胃腸炎は深刻な問題で、中でも生牡蠣を食べたことによる胃腸炎は長期化しやすく重篤な場合が多いものとして知られています。

食品に付着する菌類は熱に弱いのが特徴です。
そこで生モノをそのまま口にしてしまうことにより、ダイレクトに雑菌を体内に呼び入れてしまうことになってしまうでしょう。

さすがに子供に生牡蠣を食べさせるという親は少ないとは思いますが、しっかり加熱をしない食品を口にした場合、そうしたウイルスに感染する確率は高くなってしまいます。