夏に子供が罹り易い病気は?

子供が活発に屋外活動をするときに起こりがちな病気

夏は子供たちにとって一年で最も活動量が多くなる季節です。
暑さのために体の露出が多くなり、プールなどの水場を通して多くの子供たちと触れ合う機会も増えます。

しかし元気に動き回る子供たちの動きとは裏腹に、夏特有の病原菌に感染する危険性も高まっているのです。
近年では40度近くにまで気温が高まる異常気象も起こっており、免疫力の低い子供たちが体力の弱まったところを病原菌に狙いうちされてしまうということもよくあります。

小児科を受診する子供たちの症例からかかりやすい病気をまとめてみると、まず他の菌保有者からの感染によって感染る「手足口病」や「咽頭結膜熱(プール熱)」「ヘルパンギーナ」が挙げられます。

中でも夏の感染例が非常に多いのが「手足口病」で、病原菌となるエンテロウイルスや腸管ウイルス、コクサッキーウイルスは風邪と同じように菌保有者からの飛沫感染などで感染するのが特徴です。

先に感染している人の鼻水や唾液、便といったものに触れることで感染が拡大するため、保育園など一緒にプールに入ったり、家庭内にオムツを交換する兄弟がいたりするとそこから感染が拡大することがあります。

手足口病はその名称の通り手・足・口に豆粒ほどの水疱性発疹ができることが特徴で、しばらくすると水泡が破裂して潰瘍となり強いかゆみを発するようになるでしょう。

口の中に水泡ができてしまうと痛みのために食事をとる事もままならなくなり、それがますます体力の低下を招き病気を治りにくくしてしまうという悪循環になってしまいます。

プール熱は手足口病に並んで発症例の多い病気で、病原菌であるアデノウイルスがプールの水を介して感染するのが特徴です。

いずれも強い感染力を持った危険な病気であることから、症状が出た時には早めに小児科を受診し他の子供に感染を広げないように気をつけましょう。

熱中症は重篤化すると生命の危険も

もう一つ夏場の子供の病気として無視できないのが熱中症です。
熱中症は人の持つ体温調節機能を超えた高温環境に置かれることで発症する病気で、体温を下げることができなくなることで意識の混濁などが起こります。

子供は体温調節機能が大人よりも弱いことから、短時間でも重度の熱中症が発生してしまうこともあります。

熱中症対策にはまず「水分をとること」と「直射日光に当たらないこと」「高温の室内に置き去りにしないこと」が挙げられます。

熱中症はしばしば脱水症状を伴って表れますので、夏場のお出かけには必ず水分を持っていくようにし早め早めに補給することを心がけましょう。

子供は自分の限界を知らず夢中になって屋外での遊びを続けるものなので、大人がうまく休憩を挟むようにしてください。

夏に活発化する害虫にも注意

子供に限ったことではないですが、最近は「トコジラミ」という害虫の被害も増えています。年中活動していますが、特に夏場にかけて活動が活発化します。
参考)https://pest.taxel.pro/toko-jirami/

刺されてしまうと、激しいかゆみや熱を伴うこともあるので、日頃からの対策や予防が重要です。
とは言え、トコジラミは繁殖力が非常に高く、駆除も一般人では困難なケースが多いため、万が一トコジラミが家で発生してしまった場合はいち早く専門業者に頼みましょう。